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口述再現 1日目 

1日目ー刑事

主査 男性 副査 男性 パネル有

以下再現です。

主査 回答 (内心) ※補足 ・・・=5秒 -動作ー

      

パネルが裏返しの状態。法文はその横。

 

主査:事例を読み上げます。

はい。

 

主査:Aが、Vの自転車を見つけて鍵なかったから盗っちゃいました。そして、Aは自分の家の庭に鍵をつけずにVの自転車を放置しました。翌日、VはたまたまAの庭に自分の自転車があったことに気づき、勝手に持ち帰っちゃいました。この場合におけるVには何らかの犯罪が成立しますか?

はい。Vには窃盗罪が成立します。(複雑な事例じゃないのはありがたい)

 

主査:はい、窃盗罪の構成要件は?

はい。他人の財物を窃取したことです。

 

主査:じゃあVは自分の物を取っただけなのになんで窃盗罪が成立するの?

はい。はい、「他人の財物」とは他人が占有する他人の所有物と解します。本件で自転車はAが占有しているので…。

※頓珍漢な回答。ここで問題なのは他人の占有する自己の所有物。242の解釈問題。

 

主査:緊張してる?(笑)

はい。

 

主査:いま、あなたは解してるといったけどあなたが勝手に解釈してるの?根拠は?

はい。242条です。

 

主査:はい、じゃあいかなる場合も成立するんですか?

いえ、自救行為が認められる場合には成立しません。(242条の占有説掘り下げないのか・・・やらかしたか?)

 

主査:自救行為の要件は?

緊急性・・・と相当性です。(必要性より緊急性かな?要件めっちゃ聞いてくる。)

 

主査:うん、じゃあまああなたは本件で自救行為成立しないと考えるわけだ。それはなんで?

はい。本件では、VはAの自転車を庭で発見しています。この時点で警察に通報する等することで自転車を取り返す方法があったので緊急性がありません。

 

主査:はい、一応判例は自救行為と言っていないので後で勉強しといてください。

はい。(違法性が阻却されるって言った方がよかったのかな・・・)

判例は、「社会通念上借主に受忍を求める限度を超えた違法なものというほかない」としている(百選26)

 

主査:では事例を変えます。今度は、AはVに10万円を貸してました。でも弁済期が過ぎてもVはなかなか返さないので、AはVに直接弁済するよう会いに行きました。そしたらVは「そもそもお前に借りてない」等と言ったので、Aは、Vに対し、「返さないとぶっ殺すぞ」と言ったうえで、慰謝料5万円の上乗せを要求しました。これに畏怖したVはAに金員を交付しました。Aには「どの範囲について」(強調してたと思う)犯罪が成立しますか?

えっと、借りてたのが10万円で、そこから慰謝料5万円上乗せしたということでよろしかったでしょうか。(権利行使と恐喝!これは全体に成立するの知ってる!)

 

主査:はい。

はい。Aには「15万円全体」(強調)について恐喝罪が成立します。

 

主査:うん、恐喝罪の構成要件は?

えー恐喝して他人の財物を得る・・・他人の財物を恐喝して得ることです。

(構成要件めっちゃ聞いてくる。条文他人の財物じゃなかったと思うんだけど…。)

※「人を恐喝して財物を交付させた者」(249条1項)

 

主査:うん、10万円について「構成要件レベル」で恐喝罪は成立しないという考えはあり得るかな?

はい、そういう考えもありうると思います。

 

主査:それはどういう理論によるものでしょうか。

えー、Aは10万円についてはVに対して請求できる権利を持っており、それを行使したにすぎないので、社会的にみて相当な行為といえるので…。

※違法性阻却のレベルの回答である。

 

主査:うーん、あなたのそれは「違法性のレベル」の話ですよね。「構成要件レベル」では否定されませんか。

・・・えー、Aは10万円の弁済を受けたにすぎないので…

 

主査:まあ、10万円についてはVが「財産的損害」を負っていないと考えられるよね。

はい。(あー、財産的損害の話だった…)

 

主査:でも、あなたは15万円全体について恐喝罪が成立すると考えるわけだ。それはなんで?

はい、任意の弁済によるのと恐喝されて弁済するのとでは別次元の話だからです。(これはキーワードとして知ってる!!!だから10万円も財産的損害になるんだった!)

※基本刑法p.266参照

 

主査:うん、じゃあいかなる場合も恐喝罪が成立するのかな。

いえ、一定の場合には違法性が阻却されます。

 

主査:それはどのような場合でしょうか。

はい。権利行使という正当な目的があり、手段が社会的にみて相当といえる場合です。

※権利行使内も示せるとなおよかったか。

 

主査:本件では違法性は阻却されないの?

はい。本件では、たしかにVは10万円について返さないどころか借りたことすらも否定する態度を示しています。しかしながら、Aは「返さないとぶっ殺すぞ」と生命侵害を予期させる脅迫を行っており、これは社会的に見て相当とはいえません。あと今回は10万円と割と少額ですし…(金額を考慮するっけ…)

 

主査:少額であることも社会的相当性に考慮されるの?

(即座に)すいません、撤回します。(頭もつい下げてしまう)。

 

ー主査、副査共に爆笑ー

※金額の考慮は基本刑法p.267のあてはめでされており、おそらくそれが頭の中で残っていたと思う。すぐに撤回したことはいい対応だったかといえば?だが、その場でいい回答は思いつかなかった。

 

主査:はい、じゃあ事案変えます。AとBは別々に起訴されました。同じ裁判官が審理するんだけど。Bは「Aと恐喝した」と自白しています。他方で、Aは犯行を否認しており、弁済を受けただけだと言ってます。裁判官は先に自白してるBから審理しようとしてます。この裁判官の方法についてなんか問題はありますか?

はい。あると思います。(自白から先はだめでしょ…)

 

主査:うん、どこに問題ありますか。

はい、共犯者の自白にはまきこみ・・等の危険性があります。先にAから審理すべきです。

 

主査:うん、でも否認事件は6カ月(あまり覚えていない)くらいかかるけど、Bはその間待たされるよ。どうすればいいの?

・・・弁論を併合・・・うーんAを先に審理した上でBの証人尋問をするといいますか・・・(わからん)

 

主査:(あまり納得はされていない感じ)あなたは、この場合裁判官のやり方について何の問題があると考えてるのでしょうか。

先に自白事件を扱うことで、予断をもってしまいます。

 

主査:その原則はなんといいますかね。

予断排除原則です。

 

主査:うん、じゃあこの場合裁判官の行為は許されるの?

えー許されな・・いと思います。(この流れからしてだめだよね…)

 

主査:え、許されないの?法に明文の規定はありますか?

明文の規定はなかった・・と記憶してます。(見たことない。)

※違法ではないが相当ではないといった回答がいいのでしょうか・・・

 

主査:はい。じゃあ事例変えます。今度は、AとBは共に起訴されました。

はい。

 

主査:パネルを裏返してください。

ーパネルを裏返すー

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主査:はい。Cさんは、Aから犯行の翌日に「Vを恐喝してやった」と聞きました。そしてそれを公判で供述しました。ちょっとどういう状況か説明してもらえますか。

はい、(覚えていないが一回勘違いした後)、あ、えっと、CがAから犯行の翌日に恐喝の事実を聞いてそれを証言したという状況です。

※すごいありがたい対応。問題状況を一度受験生に説明させたということです。

 

主査:じゃあそれに基づいてお尋ねします。検察官が「Aが恐喝行為を行ったこと」を立証趣旨とした場合、Cの供述は非伝聞ですか?伝聞ですか?

えっと、すいません、言ったこと自体ですか?

 

主査:ーもう一度同じことを言う。ー

はい、この場合伝聞です。(聞き返してよかった)

※致命傷は避けれました。

 

主査:それはなぜ?

はい、Cは、Aが恐喝行為を行ったのを見ていないからです。

 

主査:はい、では検察官が「Aが恐喝行為を行ったと翌日にCに言ったこと」を立証趣旨とした場合、Cの供述は非伝聞ですか?伝聞ですか?

はい、非伝聞です。

 

主査:それはなぜ?

はい、Cは、翌日にAから恐喝行為を行った旨の発言を聞いているからです。

 

主査:うん、まあ伝聞法則の趣旨・・・

ー伝聞法則の趣旨わかりますみたいな目をするー

 

主査:あ、言わなくて大丈夫です(反対尋問して吟味できるかが大事ですよねみたいなことを言われた後)この場合、Cについて反対尋問して吟味できるかが重要ですよね。

はい。

※今思えばそこも理由でしっかり答えれていればよかったけど、おそらく場の雰囲気からこいつ一応伝聞わかってるんだなとは思ってもらえてたと思います…

 

主査:では、また事案を変えます。今度はBが先に審理されて、「Bは自分とAが恐喝した」と被告人質問で供述しました。Bに判決が下された後、Aの公判になりました。そしたら、Bは証人尋問の際に「自分一人でやった」と証言しました。あなたが検事だとして何をしますか。

はい、Bの被告人質問での供述・・いわゆる裁面調書を証拠調べ請求します。(問題文の途中でもうわかったので遮りたくなった)

 

主査:根拠条文は?

321条1項1号です。

 

主査:はい。副査なにかありますか。ー首を振るー。以上で終わりになります。

はい。ありがとうございました。

            

雑感

とにかく主査が優しかった。

初日で61とることを目標に刑事を民事より優先してやった。特に手続。なので、手続0は悲しかった。伝聞はあの有名な堀江先生が考査委員なのに論文で出てこなかったことから必ず聞かれると思っていた。伝聞の基本中の基本しか聞かれませんでしたが、口述だとわけわからなくなってしまうものですよね…。自分は主査が優しく、問題状況を口で説明させられたことから頭の中で整理がされ間違えなかったのだと思います。

反省点は序盤の242条と少額の考慮部分。良かった点は15万円全体に恐喝成立させる理由のキーワードをしっかり言えたこと。ここで場の雰囲気も持ち直せた気がした。自白先審理の奴は現場思考だと思うのでそんな差はつかないと思っているがどうだろうか…。

予想60-61