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旧司法試験憲法H10-1

赤ペン入れた後をあげているため文章めちゃくちゃな部分多いです。以後はお手入れ前あげます。

第1 設問1

1 Xは、YによるXらの研究発表を認めない旨の処分はXらの研究発表をする自由(以下、「本件自由」という。)を侵害するものであり、憲法23条に反すると主張する。〇

2 憲法23条が保障する学問の自由の1つとして研究発表をする自由も保障される。本件自由は研究発表をする自由として憲法23条により保障されるところ、Yの処分によりそれが制約されている。〇

3 本件自由は、宗派の成立と発展に関するものであり、その学問的価値は社会的に容認されている。また、研究発表することは、自身の成果を発表するだけでなく、対外的にも意見を発するという点で社会的に寄与するほか、研究者の人格の形成・発展につながるものである。表現内容規制の言及したがって、本件自由を制約するには、制約をしてもやむを得ない事由がない限り違憲であると考える。

4 Yは、Xらの研究発表により、公立学校における宗教的中立性の原則に違反するとの理由で本件処分をしている。しかし、Xらの研究発表はその宗派の成立と発展に関するものであり、いわば歴史的な部分であり、宗教的要素は薄い。宗派の成立と発展に関するものは通常の社会科で扱われる教科書等でも取り上げられるトピックであり、これによって宗教的中立性を害するということはありえない。したがって、Yの上記理由は本件処分を正当化しうる理由とはならない。布教するものではない、宗教の一般的な教養を高めるものにすぎない。

5 よって、本件処分は違憲である。

第2 設問2

1 Yの反論

(1) 研究発表の自由は、主に研究に携わる教授を対象とするものであり、生徒であるXらが文化祭で研究発表をする自由は憲法23条によって保障されない。

(2) 防御権たる本件自由において、積極的に文化祭で研究発表をする環境を整える旨の内容までは含まれていない。よって、本件処分により本件自由は制約されていない。

(3) 仮に本件自由の制約が認められるとしても、教育現場である学校において文化祭の催し物の決定権は校長であるYに裁量が認められる。裁判所としてはYの裁量を尊重すべく、Yの処分が著しく合理性を欠き明らかに裁量の逸脱・濫用と見ざるを得ない場合を除き、合憲になるというべきである。

(4) Xらの研究発表は宗教性の強いものであり、特定の宗派の成立と発展に関するものである以上、当該宗派を布教する面がある。そのため本件研究発表の目的は宗教的意義を有するものといわざるをえない。また、一般人に対して当該宗派を優遇するとの印象を与えるものであるから、当該宗教を促進させる効果を持つ。したがって、宗教的中立性の観点から、本件処分は正当化される。

(5)よって、本件処分は合憲である。

2 私見

(1) 人格の形成・発展に寄与する+公共の利益になる研究発表の自由は、教授に限定する理由はなく、国民にも広く保障されるというべきである。もっとも、教授の場合その保障が厚くなるという点で違いが出てくる。

(2) たしかに、防御権である以上、本件自由は積極的に研究発表をする環境を整えろというものまでを保障するものではない。しかし、Yは一度生徒からの研究発表を募ってる以上、その選定に関して不当な理由による選別的なものであれば、本件自由の制約となりうる。アクセスへの許容を「給付」と見立てることで、見解中立性(合理的理由に基づく規制)の要請(関連判決―船橋市立図書館事件判決)

(3) Yの裁量が認められるとしても、裁判所は当該研究発表が文化祭にふさわしいものか適正に判断できる能力を有するから、X主張のとおり、厳格な基準により本件処分の合憲性を判断する。

(4) Xらの研究発表について制約してもやむを得ない事由があるか、すなわち宗教的中立性を害するかがここでの争点である。ここで、宗教的中立性を害するかは、政教分離原則に反するかで判断すべきである。そして、政教分離原則に反するかは、その目的が宗教的意義を持ち、効果が特定の宗教の援助、助長、促進又は圧迫、干渉となる場合に当たるかで判断する。

宗派の成立と発展に関する研究発表は、必ずしも宗教的意義を持つとは限らず、歴史的意義を持つことはX主張の通りである。また、宗派の成立と発展に関する研究発表は、特定の宗派に限るとしても、あくまで宗教学としての位置づけの範囲内であり、一般人にとって学校が当該宗派を特別扱いをしているような印象を与えるものではない。したがって、本件研究発表が宗教的意義を持ち、効果が特定の宗教の援助、助長、促進とはならないといえる。

よって、Xらの研究発表が政教分離原則に反するとはいえず、Yの処分は正当化しうるだけの理由に欠けるため違憲である。

場所→文化祭、一般人の宗教的評価→教養の範囲内、意図・目的→世俗的な目的、効果→特別扱いではない

 

以上