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H26 行政法

第1 設問Ⅰ

1 本件要綱7条1項及び8条1号(本件保証規定)は、法令基づく委任により定められたものではなく、行政規則にあたる。そのため、裁判所及び私人を法的に拘束しない。

採石法(以下、「法」という。)33条の認可については、「公共の福祉に反すると認めるとき」と抽象的文言を用いている(33条の4参照)。これは、趣旨から→導くと丁寧かな…岩石採取に伴う災害防止の判断については専門的技術的判断を要することから、都道府県知事に要件裁量を認める趣旨と考えられる。 出題趣旨からすると防災保証を考慮できるのも裁量の範囲内か?について書けということになりそう。でも、これ書いて保証を考慮することが合理的かで持ってくのでも悪くない気がするんだけど…その方が書きやすい。

本件保証規定は災害防止の観点から法33条の認可に関するについて定められたものであり、裁量基準に当たる。

2 採石認可申請の際に本件保証規定に反することをもって採石認可拒否処分をすることは適法か。

 (1) 裁量基準たる本件保証規定の合理性が認められなければ、当該規定に従って拒否処分をすることは違法当該処分は違法となる。以下、合理性を検討する。

岩石資源の単価が安く、輸送面の制約があることから、採石業は小規模事業者の比率が高い点に特徴がある。そして、跡地防災措置は多額の費用を要することから事業者が費用を渋ってそれを行わないおそれがある。そのため、本件保証規定を定め、確実に跡地防災措置が履行されることを担保する点に趣旨があると考えられる。また、B県の採石事情に詳しい点を考慮してC組合のみを保証人とすることにしたと考えられる。B県と他県との手段の比較、そしてB県の特徴 なんで保証料高いC組合だけに限定されているのか→地元要素しかわからない、あまり書かれていない、保証人すらも履行しないおそれを考えるならよく知れたCに限定するのはまだわかりそう

本件保証規定は災害防止という観点からみて合理的な規定であるから、裁量基準として合理性が認められる。

(2) 次に、裁量基準に合理性があるとしても、行政規則である以上、事案の個別事情を考慮して例外を認めるべきであるにもかかわらず、行政庁がそれを怠り、機械的に運用した処分は裁量権の逸脱・濫用として違法となる。

採石業者としてはAは資本金の額や事業規模が大きく、経営状況も良好である上、跡地防災措置を実現できるだけの資金は確保されている。そのため、上記費用を渋って措置を行わないとするおそれはなく、Aについては本件保証規定を適用すべきではない。そうだとすれば、Aは保証を受ける必要がないし、少なくとも保証料の高いC組合ではなく他の採掘業者での保証で足りるというAの反論が想定される。

跡地防災措置が確実に履行されることを担保するという点に本件保証規定の趣旨があることからすれば、確実に履行されると考えられる場合には本件保証規定を適用すべきではないと考える。(good)具体的規範 Aの資金状況からすれば(法施行規則8条の15第2項10号)、Aが費用を渋って跡地防災措置を行わないとすることは考えにくく、B県知事としては保証金として費用分を徴収する等、Aの事情に合わせつつ、上記趣旨を図るという手段をとるべきである(法33条の7)。Bの反論見落としてる Aの反論に対して再反論を述べてから否定すべき たいしてAは損害を被らない(Aの損害の性質程度を書くべき) 大企業ではないが資金あるならいいんじゃねーの? 大企業しか駄目ではなく資金に注目すべき

よって、Aが本件保証規定に反するからといって採石認可拒否処分をすることは裁量権の濫用・逸脱として違法である。

第2 設問2

1 法33条の13に基づき、B県知事は、Aに対して、岩石採取の停止処分をすることが考えられる。

採取停止処分は対象者に重大な財産的損害を与えうるものであるから、「災害防止のために緊急の必要がある」とは、明らかに差し迫った災害を防止するための高度な必要性をいう。

Aが跡地防災保証を受けていない段階では、Aが確実に履行しないおそれがあるにとどまり、跡地防災措置を履行する可能性もまだ考えられることから、保証を受けさせることが明らかに差し迫った災害を防止するため高度な必要性があるとはいえない。 採取後の問題である

よって、B県知事は上記処分を行えない。

2 B県知事は法33条の12に基づき、認可の取り消しないし岩石採取の6箇月以内での停止処分をすることが考えられる。

 (1) Aが跡地防災保証を受けないことが「33条の7第1項の条件に違反」したといえないか。

B県が本件保証規定を定めて、跡地防災保証を受けることが認可する上での事実上の条件であるからこれに反するAの行為は33条の12第1号違反である。認可で考慮されるにすぎず、条件成就により効果が消滅する解除条件とはいえない

(2) Aが跡地防災保証を受けないことが「採取計画」に反する岩石採取といえないか(同項2号)。

跡地防災措置を行う旨の記載は法施行規則8条の15第2項10号書面として必要となるところ、同号の趣旨は災害を防止する点にあり、本件保証規定の趣旨と合致する。そして、跡地防災措置の履行とその保証は客観的に見て関連性が認められる。そうだとすれば、採取計画の1つの内容として跡地防災措置の履行とその保証書は一体性が認められる。

以上を踏まえると、保証書に反するAの行為は「採取計画」の違反といえ、2号違反が認められる。

罪刑法定主義の観点、予測可能性

(3) 「不正な手段」とは、当該手段がなければ認可し得なかったといえるような手段をいう。Aは本件認可を受けるため、形式的に本件保証契約を締結したにすぎず、本件認可後1箇月後に契約解除していることからもわかるとおり、本件保証規定を潜脱する意図を有していた。Aのこのような意図をB県知事が予め知っていればAを認可することはなかったといえるから、Aの行為は「不正な手段」に当たる。

よって、Aは法33条の12第4号違反が認められる。これについては良さそうでもある

(4) 以上より、B県知事は上記処分をすることができる。

明文なき

撤回

第3 設問3

 1 Dは、B県に対して(行政事件訴訟法38条1項、11条1項1号)法33条の12第2号に基づく岩石採取停止命令の義務付けの訴えを提起することが考えられる(同法23条6項1号)。

(1) 当該処分は裁判所が判断し得る程度には特定されており、「一定の処分」といえる。

(2) Dは「法律上の利益を有する者」か(37条の2第3項)。

ア 「法律上の利益を有する者」とは、当該処分がなされないことにより自己の権利若しくは法律上保護された利益が侵害され又は必然的に侵害される恐れのある者をいう。そして、当該処分を定めた行政法規が、不特定多数者の具体的利益を専ら一般的公益に吸収解消させるにとどめず、それが帰属する個々人の個別的利益としてもこれを保護すべきものとする趣旨を含むと解される場合には、かかる利益も法律上の保護された利益に当たる。

判断に当たっては行訴法9条2項の考慮事由を考慮する(同法37条の2第4項)。9条2項に従い判断する。

イ Dは、自らの所有する森林が土砂災害により被害を受けないという利益を主張する。

当該処分の根拠規定は33条の12第2号であるところ、33条の8は認可された採取計画の遵守を定めており、認可の際には防災に関わる資料の提出(法33条の2第2項、規則8条の15第2項10号、33条の2第4号)させ、岩石採取による林業の利益(33条の4)を考慮している。このことと法1条を鑑みれば、法は岩石採取に伴い生じる災害から森林を守るという利益を具体的利益として保護していると考えられる。目的〇、詳細〇、手続保障×、書類〇(8条の15第2号)、条件〇(33条の7第2項、33条の4より林業保護のために条件を付すことができると考えられる)

そして、土砂災害により被害を受けうる森林の範囲は一定範囲にとどまり、森林の所有者は土砂災害により森林が被害を受ければ、重大な財産的損害を受けうる。近ければ近いほど被害は重大。また、被害を受ければ回復困難(長期間)重大な損害の前倒し そうだとすれば、法は、災害発生により直接的かつ重大な損害を受けうる周辺森林の所有者については上記利益を個別的利益として保護する趣旨と解され、このような者は「法律上の利益を有する者」に当たると考える。Dは林業を営む者 法律も林業としていることからもっと制限かけたほうがいい

ウ Dは本件採取場の近くにある森林を所有している者であり、10m「法律上の利益を有する者」に当たる。

(3) 上記のとおり、上記処分が行われないとAが採石を続け、跡地防災措置を行わなず、それにより重大な財産的損害を被るおそれがあり、一度土砂災害により森林が崩壊すると、再び森林が再生するには多くの年月を要することから、損害の回復が困難である(2項)。したがって、「重大な損害」が認められる(1項)

(4) Dは、他の適切な訴訟手段がないため「他に適当な方法がない」といえる。

(5) 以上より、訴訟要件を満たす。