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予H24 行政法

第1 手続的違法

 1 本件処分をするにあたって、聴聞の機会を与えなかったという手続的違法があり、当該瑕疵は本件処分の取消事由にあたるとAは主張する。

(1) 本件処分により、Aは指定工事店として、乙市で排水設備の新設等の設計及び工事ができる地位を剥奪されおり、本件処分の際には聴聞を経る必要がある(行手法3条3項、13条1項1号参照、乙市行政手続条例)。しかし、本件では聴聞にあたる手続がとられないまま本件処分がなされている。事情聴取はされているものの 不利益性分

(2) 聴聞の瑕疵については結果に影響を及ぼす可能性がある場合に取消事由となる。論証を一般論にもっていく(頭の中だけ個別化) 聴聞の機会が与えられ、Aが自身の主張を根拠づける資料の提出や意見の表明がなされていれば、本件処分の結果は変わっていた可能性がある以上、聴聞の瑕疵は取消事由にあたるというべきである。

2 「不利益処分」たる本件処分の通知書に記載されている理由提示には不備があり、本件処分には取消事由があるとAは主張する(行手法14条1項参照)。

(1) 理由提示の趣旨は、行政庁の判断の慎重と公正を担保してその恣意を抑制するとともに、対象者の不服申立ての便宜を図る点にある。よって、提示すべき理由としては、記載自体からいかなる事実の下いかなる理由で当該処分が選択されたか了知しうるものでなければならない。

(2) 本件では、Aが本件規則7条2項6号に違反したことのみを通知書に記載しただけで、なぜ指定の取り消しが処分として選択されたのかについて何ら記載していない。よって、理由提示に不備がある。 適用法規も事実も示されていない、不十分 処分の幅もあるのになぜ最も重い処分にしたのか

(3) 理由提示は上記趣旨からもわかるとおり重要な手続であり、理由提示の瑕疵は取消事由に当たる。

(4) よって、本件処分には取消事由がある。

第2 実体的違法

要件不該当性必ず検討する 明らかにありえない以外絶対に

 1 Aの主張の前提として、本件規則11条は「できる」という文言を用いていることから、同規則7条2項6号に違反した場合に、同規則11条に基づきいかなる処分をするか、また処分をしないかを乙市長の裁量に委ねているといえる(効果裁量)。実質的な理由→処分にあたっては、違反の程度、処分による影響等、水道行政の観点から政策的判断が必要(例えばAを取り消したら乙市の水道工事だれも行えなくなったらどうすんの)

2 Aは、本件処分を乙市長が選択したことは、比例原則に反し裁量権の濫用・逸脱にあたり、取消事由があると主張する(行訴法30条)。 Aは、本件処分が比例原則に反し、裁量の逸脱濫用であって、違法であると主張する

たしかに、本件工事はAの従業員であるCが行っており、本件規則7条2項6号に違反するものであった。しかしながら、CはAの役員ではなく、休日に自宅の工事としてAに知らせず勝手に本件工事をしたにすぎず、Aは本件工事をする意図・目的はなかった。また、Aはこれまで本件条例及び本件規則に基づく処分を受けたことがなく、Aは乙市に対して迅速に説明しにいく等、対応は誠実であった。このような事情からすれば、Aは条例・規則を潜脱する意図はなく、違法性の程度は低い。

他方で、Aは本件処分により、指定工事店としての地位が剥奪されており、排水設備の新設等の設計及び工事ができなくなっている。これによって受けるAの財産的被害は重大である。最も重い処分

以上の事情を考慮すれば、本件処分はAの違法性に比して重大過度な不利益処分であり、比例原則に反する。乙市としては、まずAに対して従業員に教育の徹底を求める行政指導を行って、それでもなお改善が見られない場合に限り停止処分、取消処分を検討すべきであり、いきなり最も重い取消処分を選択することは社会通念に照らし著しく妥当性を欠く不相当である。

よって、本件処分は乙市長の裁量権の濫用・逸脱が認められ、取消事由がある。 違法

以上