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H22-2 民訴法

第1 設問Ⅰ

1 Xは第一審判決で請求の全部を認容する判決を得ているため、Xが遅延損害金を新たに請求するため控訴することは控訴の利益が認められなく不適法ではないか。

2(1) 控訴の利益は、基準の明確性の観点から、当事者の申立てと判決主文を比較して、その申立ての全部または一部排斥されている場合に認められる。

(2) Xの申立ては売買契約に基づく100万円の代金請求であるところ、第一審判決は請求を全部認容しているから、Xの申立ては一部とも排斥されたとはいえない。

よって、Xは控訴の利益が認められなく、控訴は不適法である。

遅延損害金は別の訴訟物なので支障なし。

第2 設問2

1 控訴裁判所は、心証どおり、Xの主位的請求の全部認容判決をした第一審判決を破棄し、(民事訴訟法(以下略)305条)、主位的請求を棄却した上で、XY間の売買契約は無効とした上で、Xの予備的請求たる絵画の返還請求を認容する旨の判決をすることはできるか。

控訴不可分の原則→確定遮断効(116条2項)、移審効は全部に生じる

審級の利益、不利益変更禁止の原則(304条)

2 確定遮断効、移審効

控訴審裁判所は、心証どおり、Xの予備的請求部分について第一審判決を取り消し、予備的請求を棄却した上で、Xの主位的請求を全部認容判決をすることは不利益変更禁止原則(304条)に反し許されないのではないか。

Xによる控訴、附帯控訴がない以上、第一審判決が主位的請求を棄却したことは「不服申立て」の内容とはいえず、控訴審の審判対象とはならない。

控訴審の審理対象は当事者の不服申立ての限度に限られる(304条)